Submitted Novels
-
1短編 完結 R18お気に入り : 119 24h.ポイント : 78
カフェでアルバイトをしている水原 樹里(みずはら じゅり)は、冴えないオメガだ。 見た目は愛らしいのだが、仕事をすると失敗ばかり。 家庭内でも、アルファ性の両親や弟に、辛く当たられていた。 特に浪人生の弟は、樹里からバイト代を巻き上げたり、体を無理に求めたりと非道だ。 幸薄い樹里だったが、常連客のある男に想いを寄せている。 イケメンでスタイルが良く、清潔感のある素敵なお客様だ。 樹里に微笑みをくれる、憧れの存在だった。 だがある日、樹里の父親が借金を返済できなくなったために、県外へ転居すると言い出した。 資金繰りの件で現れたのは、あのカフェの常連客だ。 驚く樹里に、男は名刺を渡す。 そこには『綾瀬 徹(あやせ とおる)』と書かれていた。 そして会社名は『綾瀬不動産』だ。 父から土地を、店を取り上げる。 さらに、新たな貸し付けを勧める。 徹の正体は、そんな極道だったのだ。 両親と弟は、県外に出て新生活を始めるが、樹里は徹の会社に住み込みで働くこととなる。 父親の借金を少しでも早く返済させるために、君を風俗で働かせるつもりだった、と彼は言う。 しかし樹里が気に入っている徹は、自分専属の秘書として働かせることにしたのだ。 徹と樹里、奇妙な二人三脚の生活が始まった……。 文字数 43,273 最終更新日 2024.1.29 登録日 2024.1.23