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  • 1
    長編 完結 なし
    お気に入り : 22 24h.ポイント : 42
    【完結】美しい世界を紡ぐウタ  〜〜追放された一族の末裔が、波乱の学園生活で皆に愛されるまで〜〜  十五才のリュエルは美しい銀髪とセレストの瞳を持つ美貌の少年。 “ウタ紡ぎ” として、《なんでも屋》の友人を通して依頼を受けていた。それがあるとき、カムナギのアルシャと遭遇してしまう。  アルシャは巷で話題の人物。名門貴族の御曹司。キラッキラの十七歳。カムナギとしての彼の圧倒的な輝きに歓喜する人々。美しい世界。その全てに、リュエルは魅了された。 「フィーデルへおいで。待ってるよ」  耳許で、甘やかな声がそっと囁く。  フィーデルは貴族御用達の学び舎で、カムナギになるのにうってつけ。渡された推薦状はリュエルにとって、挑戦状を渡されたようなものだった。なぜならリュエルは、遠い昔に聖界から追放されたフラム家の末裔なのだから。 (おれは選んだんだ)  蘇る記憶。波乱の学び舎生活。初めての恋。  侍人(付き人)候補に名乗りを上げたのは、プロフェッショナルでおかしな先輩方。護衛担当に鬼畜糸目のラルジュ、執事のような家庭教師は異空間に生きるレルヒ。そんな二人に導かれ、逆境もなんのその。ぐんぐんカムナギに相応しい存在になっていく。  いつしか彼らはリュエルを “我が君” として認め、リュエルにとっても、彼らはなくてはならない存在に。  一方、アルシャは審判者に選ばれていた。それは、この世界を存続させるか否かを決める者。存続を選べば命はない。 「審判の話をリュエルが知ったら、どうすると思います?」 「君はリュエルの味方をするかい?」  もっとアルシャに近づきたい。いつでも側にいられるようになりたい。憧れはいつしか形を変えて。  かつて紡がれた美しい世界が、永久になるまで。 ※精靈たちと共存する世界、人間と精靈の架け橋になるカムナギという職があった。カムナギの多くは聖典を継承している貴族で、カムナギを中心として発展した業界は聖界と呼ばれている。
    文字数 315,187 最終更新日 2025.11.29 登録日 2025.10.31