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1ショートショート 連載中 なしお気に入り : 9 24h.ポイント : 0
妻に先立たれた作家 小倉隆英は呆然自失状態に陥っていた。妻と共に児童小説のベストセラー作家を夢に見てシリーズを書き、そして支えていてくれた妻が死んだ。作品が、妻と一緒に見た夢だけが、責任のようにのしかかる。 筆は折るまい。妻が望まないから。しかし、なぜ俺は書いているんだ。 白紙のページを睨むだけにらんでも時は沸いてこない。よって小倉は休載を続け、食事は出前を頼み、家のことは一切できず、ゴミ屋敷を作ってしまっていた。 そんな折帰国した弟に図星をつかれる。 「こんな汚い部屋で書けるのか?」 小倉は弟に進められホームキーパー……家事代行サービスを契約する。そこに来たのは、髪を脱色しピアスを空けた軽薄そうな男子大学生だった。 帰れといったが男は聞かなかった。「ゴミ屋敷を放っておけないっすよ」と腕まくりをする大学生を追い出せないまま……段々と青年は小倉の生活に侵食していく。 文字数 19,644 最終更新日 2023.2.23 登録日 2023.2.18