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フリーワード 俳優×弁護士
R指定 R指定なし R15 R18
  • 1
    長編 連載中 R18
    お気に入り : 68 24h.ポイント : 99
     第二性トラブル専門の弁護士として、世間の不条理と立ち向かうことをモットーとするΩ弁護士、雨川 文海(うかわあやみ)には、忘れられない高校の同級生がいる。  その同級生は今や、若手では他に類を見ない大人気俳優、箕面 羽留(みのお はる)として、世間から絶大な支持を得ている有名芸能人だ。  随分と遠いところに行ってしまった、と、あらゆるメディアでその姿を目にしては、誇らしいような寂しいような、そんな感慨を抱きつつ、彼の活躍を励みに、日々弁護士としての依頼に全力で取り組む毎日を送っていた。  そんな最中、フェロモンハラスメントの加害者Ωから依頼を受けて示談交渉へ向かった文海は、思いがけず、件の羽留と再会することになる。  弁護士として登録している名前は本名ではなかったので、他人のフリをして名刺を渡し、その場を乗り切った文海。応援している元同級生ではあるが、その実、羽留とは浅からぬ因縁があるのだ。  同級生として合わせる顔がないと思っている文海。  何せ、羽留の実家である箕面家は由緒正しい芸能一族であり、優秀かつ高名なαを輩出する家系として有名なのだ。  その上、芸の道を極める上でその邪念が妨げになるとして、Ωを嫌厭するきらいがあることでも有名で、芸能界においても、羽留を第二性平等参画キャンペーンの広告塔に使ってはならないと言った暗黙の了解があるとかないとか、そんな話さえある。  Ωであり、なおかつΩ事案には破格の値段で依頼を受ける弁護士である自分が、そんな羽留と接触するのは、なにかにつけてリスクが高い。  しかし、依頼を完了させ次第逃げるように退散しようとした文海を、羽留はもの言いたげに引き留め、連絡してくれと言って、電話番号の走り書きが記された端紙を握らせてきた。  大困惑しつつ、その紙はシュレッダーにかけて忘れようとしたが、今度は教えてもいない個人用の電話番号に羽留から電話がかかってきて――――――――?
    文字数 5,827 最終更新日 2024.10.31 登録日 2024.10.31