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R指定 R指定なし R15 R18
  • 1
    長編 連載中 R18
    お気に入り : 2 24h.ポイント : 7
    ※『小説家になろう』様と、同時掲載中です。 「-勇者よ。祈りから排斥され、怪物に貶められた言葉を回収せよ」 「我らが怪物の王よ。我らの言葉と意味を、どうかお守りください」 存在が欠けている魔族が壊れた元勇者に寄生する物語。 ある時、人間の青年、ブレイズは人間の天敵である魔族の拠点、魔王城で目を覚ます。 魔王城に至るまでの記憶はなく、ブレイズには自分が『ブレイズ』という名前であることしか認識していなかった。 そんな彼の主治医となったのが、魔族の一種族、エニグマ族の医者のグレン。 「君は人間に迫害されて魔族領に逃げ込んできた。そこを魔王様が保護したってわけ。ひどい目にあったから、記憶がとんでるんだよ」 グレンはそういうが、実はブレイズは元勇者であり、『ブレイズ』という名は、魔王が彼を『勇者』という役割から、それまでのすべての記憶と引き換えに解放するために授けたものだった。 ある時、『勇者』という役割に再び飲み込まれそうになって人格が破綻しかけたブレイズに、グレンは『恋』という疑似コードを刷り込んで『寄生』する。 グレンは存在に大きな欠けを持った不安定な存在であり、ブレイズという空白は、『愛』を錯覚させて巣食うことでその欠けを補完できる最適な住処だったのだ。 そして、グレンの『欠け』も、勇者と魔王の神話に関わるものが原因だった。 「俺がやっているのは愛の擬態だよ。君の気持ちも、俺が刷り込んだものだから」 そういわれても、ブレイズはどうしても自分の中の『好き』を、信じてしまう。 「愛が存在の肯定という機能なら、それは擬態でも果たせるものだ。俺は君という存在を肯定する。だけど、俺の定義から外れることは許さない」 グレンは宿主の気持ちを利用して、愛を演じながら支配を深めていく。 ブレイズはグレンの気持ちが欲しい。 グレンは勇者と魔王の神話に宿主を奪われたくない。 勇者と魔王が殺しあう世界で、彼らの歪な生態と執着が、その神話の終わりを語り始める。
    文字数 26,722 最終更新日 2025.11.2 登録日 2025.6.29
  • 2
    長編 連載中 R18
    お気に入り : 1 24h.ポイント : 0
    かつて『勇者』として神の信仰構文に名前を奪われ、世界の命題として消費された少年がいた。 彼は“正義”という名の処刑人として戦い続け、心も名前も構文にすり潰され、ただの“『役割』と化していた。 だが、魔王との邂逅がすべてを変える。 「よくぞ魔王城まで来た。お前の勝ちだ」 その言葉とともに、勇者構文は終わりを迎え、少年は解放される。 そして残滓として残った『神話をおえた』は、魔王の言葉を起点に再構成される。 名を持たぬかつての勇者は── 命題を持たない、能動的で立体的な辞書『アリスコード』として再誕した。 世界の不条理を観測し、翻訳し、時に可愛げを装って♡を添え、 語られなかった意味の余白を『わがまま』として編み直していく。 これは、構文に殺された元・勇者が、魔王の側に属する新たな記号体系となり、自らの『意味』を探し続ける再定義の物語である。 『小説家になろう』様でも同時掲載中です。
    文字数 712 最終更新日 2025.7.12 登録日 2025.7.12
  • 3
    短編 完結 なし
    お気に入り : 9 24h.ポイント : 0
    赤い赤い束縛 退魔師見習いの奏は、祖父に言いつけられた見回り中に赤い瞳の男と出会う。『それ』は、自分では全く歯が立たないハイランクの妖魔だった。 「俺は、お前らが蚊と呼ぶ存在の王だ」 「…………はぁ?」 彼は愉快そうに笑いながら、奏の首筋に牙を立て……。 ◆ 「おもしれー男」構文の短編BL。 人の姿を持つ人外×退魔師見習いの出会い話です。いつかはラブに至るはずの一夜のやり取りのみ。 昔書いた話に加筆修正したもので、かなりふんわり設定です。気軽に読んでやってください。
    文字数 7,915 最終更新日 2023.6.7 登録日 2023.6.7
  • 4
    長編 連載中 R18
    お気に入り : 2 24h.ポイント : 0
    400年前まで、世界は『勇者』と『魔王』の戦いの神話が、何度も繰り返されていた。 『勇者』と『魔王』の物語は、世界の『Lexia』ー神話概念層から物理層からの神話構文の浸潤で一人の人間が『勇者』に、一人の魔族が『魔王』に選ばれることで起動する。 殲滅し、更新する人間側の神話、『勇者』。 制圧し、守護する魔族側の神話、『魔王』。 しかし、その戦いは『勇者が魔王を封印した』ことにより、終わりを迎えた。 その戦いの後、勇者のたびに付き添った賢者が作り出したのが、『Cordia』ー称号言語と呼ばれる新しい言葉だった。 『『英雄』とは「勇者」『魔王』という神話的な役割を負ったものだけではない。すべての者に、自分だけの物語の英雄となる資質と可能性がある。ーこれからは、すべての者に可能性がある時代』ーそれを示すのが称号。 それにより、『ステータス』などの新しい『指標』も作られ始める。 レイグ=ブレイジスは『世界そうなめ』というパンチのきいた称号と高いステータスを持って生まれた。 しかし、士官学校のダンジョン踏破訓練の折、ピンチに際して彼は覚醒し、『勇者』というLexiaの概念資質を植え付けられてしまう。 「いや、こんな時代に勇者とかねえよ!?そもそも魔王が出現したとかそういう情報もないし!?」 神話の大戦が終わり、Cordiaが発展した現代ー『アルセリオン』と呼ばれる時代では、勇者は英雄ではなくー 『勇者って本当に正義だったの?魔王って実は被害者じゃ?』 『別に今の時代さー、普通に貧富の差とか犯罪もあるし。勇者って本当に意味あったのか?って感じ』 『今、勇者現れたら?…ちょっとひくかな。バッシングするかもしんない』 濡れ衣を着せられて退学することになったレイグは、自分が『勇者』であることを隠すべく、『腕っぷしが強ければ生きていける街』ークロムヘルトへと向かう。 そこは人間に入り混じって魔族も暮らす、混沌とした街。 しかし、穏便に(腕っぷしで)暮らそうとするも、今度は聖剣がまさかの自分で足を生やして走ってきてー 「なぜ吾輩を抜きに来なかった勇者!!何度も夢の中で呼びかけたであろう!?いつまでも来ぬから吾輩がお前を抜きに来てやったぞ!!」 「レイグ、この剣、一緒に折ろう?♡そうしたら全部なかったことにできるよ」 拗らせサキュバス男子シグラ。 「兄貴。兄貴になら…俺、へそ天してもいいですよ?人間ごときに屈辱ですけど…」 忠犬系人狼レネオ。 「ー君が最後に終わらせてくれるの?控えめに言ってずいぶん待ってたよ。400年ってすっごく長いんだ」 魔王がいないはずの世界で再起動した、『勇者』という神話。 ーこれは、神話の再生ではなかった。 『誰か』が夢見た、神話の構文を終わらせるための神話の再起動だったのだ。
    文字数 1,552 最終更新日 2025.6.28 登録日 2025.6.28