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1長編 完結 R18お気に入り : 24 24h.ポイント : 56
十八歳の少年レイには十三歳から共に暮らす学校の教師であり、孤児だったレイを義弟として教会から身を引き取った義兄のデイレスがいた。臆病で人を怖がるレイにデイレスは自分がいつでもいるといって学校で苛められていた彼の心の傷を癒す本当の兄のような存在。しかし、彼への信頼と憧れの思いはいつしか恋心に変わっていた。 男が男に恋をするだなんて可笑しく、いけないことなのだろう。レイはその感情を必死に堪えていた。 レイが学校を卒業する数日前、彼を虐める男子の集団はデイレスが死神であるといった噂話をしていて、レイはそれを耳にしてしまう。 死神というのは、数年前にこの村の山の麓にある教会をたった一夜で乗っ取り、大鎌で殺した人間の血肉を貪る世にも恐ろしき存在。何千もの人間を廃教会へ連れ出し、殺戮を続ける凶悪な化物のことだ。 あんなに優しいデイレスが死神な訳が無い。 しかし、学校を卒業した日の夜、デイレスに連れられてやってきたのは廃教会。 血生臭い悪臭が漂う中レイは教会の地下室、祭壇のある小部屋へと誘導される。 グチャリ。 肉塊が踏みつけられた音だった。 恐る恐るレイが下を見下ろすと___ そこみは他の死体よりも損傷が酷いレイを虐めた彼らの亡骸だった。 デイレスの名を叫ぶレイの白い頬に背後から彼の冷たい掌が触れる。 「ああ、そんなに怯えないでくれ。余りにも可愛い過ぎて俺の喉がお前の血を欲しがっている」 デイレスの黒髪は白銀の長髪に変わり、赤い瞳には獣のような鋭い瞳孔が。 爪も伸びていて、ニヤリと笑う口元からは獰猛な二本の牙が零れていた。 祭壇上の椅子に腰掛け漆黒の大鎌を背負うその姿は死神そのものだった。 無垢な子どもの血は上手い そんな噂と好奇心だけでレイを引き取ったデイレス。 しかし臆病なレイがデイレスに対してのみ甘えるその姿に理性が吹き飛ぶ程のとある衝動を引き起こしていた。 溺愛から生まれた愛の歪みはエスカレートしていく。 そしてレイは感じた。 死神を前にした恐怖、絶望、心臓の悲鳴。 それと興奮。 教師として、普段の好青年なデイレスの面影は無いが、殺しと血に飢えた本来の彼の姿は実に妖艶で、引き込まれる。 抱き合った二人は今宵...... 赤黒く歪んだ、けれども相思相愛故に契約の首輪を取り付けて監禁を受諾した少年と彼を愛する闇深き死神のストーリーが今、幕を上げる。 文字数 59,943 最終更新日 2024.10.14 登録日 2024.9.29 -
2長編 完結 R18お気に入り : 62 24h.ポイント : 14
僕は七歳のときに性器を切り取られたローマ生まれの馬鹿な「小鳥」。男の部分を失う代償を払って得たのは、小鳥の囀りのような高音で一生歌い続けられる声。当然、手術費用は莫大だ。それを返済するために僕は歌う。世界を支配しているオスマン帝国各地で昼は人前で歌声を、場合によっては夜は呼ばれた閨で嬌声を披露する。 僕がオスマン帝国の首都イスタンブールにやってきたのは、九歳のとき。西暦でいうと千五百九十五年。五十人ほどいる声楽一座で見た目も歌声も抜きん出る部分がない僕を「夜の小鳥」として指名したのはなんと時のスルタン(王)ムラト三世で、断るすべが無い僕は、黙って彼に抱かれた。 純潔を失った初めての日、夜の庭で僕はラシードという名の少年と出会う。僕よりニ歳年上の彼はスルタンの二十番目の王子だった。ラシードは僕に何があったのか察し、部屋に呼んで僕を一人にして思いっきり泣かせてくれた。 スルタンに「夜の小鳥」として呼ばれる度に、僕はその後、ラシードと密会するようになる。彼は僕の歌声を褒めてくれる兄のような、友人のような不思議な存在になりつつあった。ある晩、僕はラシードに急に口付けを迫られ、拒絶してしまう。きっと彼も男の部分を切り取った哀れな僕を蔑んでいたんだと思っていると、ラシードは「口付けたことも、お前を好きという気持も取り消す」と言ってきて……。 僕を抱くスルタンのことを僕は慕っているが、会う度に甘い気持ちを覚えるのはラシードの方。きっとこれが初恋なんだと自覚し、ラシードに会いに行ってみると、宮殿からラシードは忽然と姿を消していて……。 文字数 248,026 最終更新日 2022.11.21 登録日 2022.7.31 -
4短編 完結 R18お気に入り : 80 24h.ポイント : 7
兄は受け。兄と、弟と、弟の親友。三角関係。年下攻め。体格差。弟の親友はガタイがいい体育会系の攻め。兄は知的で小柄な受け。精神的には兄が大人。 「高校生の4才差は大きい!受けが我慢してるの珍しいですね!!!(受けは襲われるもの)執念深そうな弟の親友めちゃくちゃ良いです……!!!! ミ○様」 「最終的にハッピーエンドになってよかった……!!どうなることかと思いました。。。 夢〇様」 「無自覚が引き起こす切なさが、きゅーっとなりました!!怜〇様」 「最後切なくてやるせない気持ちになったけど、2年後あって良かった! こ〇様」 「慕情という言葉を思い出しました。優しい兄のような人への思いがいつのまにか愛に変わる。歳上の人は彼に惹かれながらも社会という縛りに翻弄される。卒業の日に思いを遂げた後の拒絶はどんなに彼を傷つけたことだろう。それでも2年後に許しが待っていたとは。若いそれだけで、こんな起伏も乗り越えられる、素晴らしい h〇様」 「鏡プレイ最高です!!!!!再開した二人が、今度は強引ではなくゆっくりと関係を築いていくことを願っています C〇様」 『潤 閉ざされた楽園』のスピンオフです。潤の長兄=弟の親友。夏目先生=兄。フジョッシーに初掲。推敲して転載します。 表紙イラスト:笹ノ間けいと様 文字数 10,247 最終更新日 2021.5.9 登録日 2021.5.2 -
5長編 完結 なしお気に入り : 9 24h.ポイント : 0
人気ロックシンガー ”東雲柊一” の息子である桃太郎こと桃ちゃんは、日々を勝手な親父に振り回されている。 親父の知り合いである中師氏の義息の敬一は、そんな桃太郎の心のオアシスであり、尊敬する兄のような存在だった。 敬一を羨望する桃太郎の、初恋の物語。 ◎注意1◎ こちらの作品は'04〜'12まで運営していた、個人サイト「Teddy Boy」にて公開していたものです。 時代背景などが当時の物なので、内容が時代錯誤だったり、常識が昭和だったりします。 ◎注意2◎ 当方の作品は(登場人物の姓名を考えるのが面倒という雑な理由により)スターシステムを採用しています。 同姓同名の人物が他作品(無印に掲載中の「MAESTRO-K!」など)にも登場しますが、シリーズや特別な説明が無い限り全くの別人として扱っています。 上記、あしからずご了承の上で本文をお楽しみください。 ◎備考◎ この物語は、複数のサイトに投稿しています。 小説家になろう https://mypage.syosetu.com/1512762/ アルファポリス https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/382808740 エブリスタ https://estar.jp/users/156299793 カクヨム https://kakuyomu.jp/users/metalhamaguri ノベルアップ+ https://novelup.plus/user/546228221/profile NOVEL DAYS https://novel.daysneo.com/author/RU_metalhamaguri/ Fujossy https://fujossy.jp/users/b8bd046026b516/mine 文字数 40,667 最終更新日 2020.12.11 登録日 2020.11.24 -
6長編 完結 R18お気に入り : 109 24h.ポイント : 0
大正ごろの日本に似た和国の話。 能力者の痣から蜜を吸わないと生きていけない僕は、幼馴染から蜜をもらって生きている。 しかし、兄のように慕っている人が海外から帰ってきて…僕たちの関係は変わりはじめ……。 守られ系、病弱主人公。可愛いが正義。 作品の都合上、主に喘いでるのは攻めです。絶頂してるのも攻めです。 無口で横暴だけど、誰よりも主人公に執着する能力者のヒーロー。 二人の兄のような存在で、主人公を愛するヤンデレ能力者。 駄目なおじさん能力者参戦しました。 かなり好き勝手書いているので、地雷が有る人には向かないです。 何でも許せる人向けです。 予告なしに性的表現が入ります。むしろ、ほぼ性的表現・・・。 文字数 88,656 最終更新日 2021.7.3 登録日 2021.4.23