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1短編 連載中 R18お気に入り : 2,043 24h.ポイント : 28
「お前は愛しいアンジュを虐げた!お前との、婚約は……」 くらり、と目の前が歪む。あ、あれ?なんだこのフリフリ衣装?!なんだこの左腕にしなだれかかる化粧の濃い勘違いドレス女!オレはスーツ着て電車に揺られてたはず……。 「ジュリアス様、どうかなさいました?さぁ、早くルミナスとの婚約を解消して私と王家を継ぎましょう?」 女が胸を押し付けて上目遣いでこちらを見つめる。うっわぁ。わざとらしい。香水臭い!誰か助けて、と周りを見渡すと人!人!人!会食か何かなのか、グラスを持ち、扇を持ったドレス姿の女や、タキシード姿の男たちがヒソヒソと話し合っている。 ージュリアス様って第三王子だろう? ーああ、それに第一王子が来月皇太子になるはずだが…。 ールミナス様、婚約破棄されてしまうのかしら。あることないこと吹き込んで、男爵の位のくせにあんなに馴れ馴れしく…許せないわ…。 外野の言葉を察するに、これは断罪イベとかいうやつか?しかも、このケバ女は王妃になりたくてオレに嘘を吹き込んでたと…。そんな曲がったこと許されねぇな! 「ルミナス、ルミナスすまない。アンジュはこう言っていたが、君がそういうことをした証拠を教えてもらってないんだ。アンジュとルミナスとオ…私で、別室で話をしないか?」 日本人の頃の記憶ではなく、ジュリアスだった頃の記憶を呼び戻しながら、ルミナスを探す。 「はい、ジュリアス殿下の仰せのままに…」 ルミナスと呼ばれたその人は、銀髪碧眼の男だった。 ……?なんで? ーー ランキングに婚約破棄多いから、短編で書いてみることにしました。楽しみです。 追記……皆様!見ていただきありがとうございます!こんなはずじゃなかった!もっとちゃんとねって書けばよかった!深夜の寝れない時間に書きたいところを書いて出して書いて出してとしてるのでたっくさんボロがある…味のある作品になっています! なんでやねんてツッコミながら見てください。 追記……順番変わりましたしおり挟んでた皆様すみません! 文字数 77,017 最終更新日 2021.7.15 登録日 2020.9.22 -
3短編 完結 R18お気に入り : 20 24h.ポイント : 0
ボクは人里離れた地に別荘を購入した。隠されるようにあった地下へと降りていったボクを照らす淡い光と、耳に障る奇妙で淫靡な声。 不動産屋からの連絡で一旦は地下を出るも、会話の中で別荘の何気ない歴史が語られていく。 今から100年ほど前、劣等種オメガに対する差別がまだ色濃く残っていた時代の話。ささやかなご先祖様の英雄タンを聞き終えたボクは、改めて地下に残された水晶を見に行った。 球面に映るのは乱れるボクの姿。聞こえるのは、ボクの悩ましい声と見覚えのない男の快楽へといざなう言葉。 劣等種に良いように扱われることへ不快感はあったけど、そこを耐えて解決策を考えることにした。ボクの奪われた精神のために・・・。 文字数 9,887 最終更新日 2020.10.29 登録日 2020.10.22